札幌市資料館
外壁に”真実を照らす鏡”が刻まれた、大正15年建築の「旧札幌控訴院」
資料館を訪れたら、建物正面上部を見上げてみよう。目隠しされたギリシャ神話の“法の女神”と公平を表す秤、正義の剣が刻まれていることに気付くはずだ。現在「札幌市資料館」として一般公開されている建物は、かつて控訴院として使われていたもの。今の高等裁判所にあたる施設だ。石山軟石の壁に刻まれた彫刻こそ、「法の権威と公正の原則」を示す控訴院だった証。
2014年には初開催となった札幌国際芸術祭(SIAF)の会場の1つとして使用された。現在は次回開催へ向けた活動拠点として、館内の2室で芸術文化の情報発信やワークショップなどの活動を展開している。
そのほか、館内には札幌出身の漫画家・画家、おおば比呂司の記念室や札幌のまちの成り立ちを知ることができる展示室など、無料で見学できる展示室もある。例年5月上旬に咲く資料館裏の桜も札幌市民のひそかな楽しみ。