札幌市民交流プラザ
劇場に図書館、レストランまで! 札幌の文化芸術の新たな拠点
かつて用水路として活躍した創成川の一部は姿を変え、現在は中央区北1条から南4条まで全長820メートルの公園と遊歩道となり札幌市民の憩いの場として親しまれています。「札幌市民交流プラザ」はそのちょうどスタート地点ともいえる場所に、2018年10月にオープンした、文化や芸術が集まる複合施設なのです。
休憩スペースを十分にとった館内にはカフェなども併設され、無料Wi-Fiも完備。札幌市民が気軽に立ち寄れるスポットでもある「札幌市民交流プラザ」の館内がまるっと分かる情報と、その楽しみ方を紹介します!
札幌文化芸術劇場 hitaru(ヒタル)でオペラやバレエ、コンサートを鑑賞
2018年のオープンに際し、新たな劇場として大きな関心を集めた「札幌文化芸術劇場 hitaru(ヒタル)」。愛称の「hitaru(ヒタル)」には“市民が思う存分、芸術に浸る場”という思いが込められています。
4階が劇場入場口とクロークを備えたホワイエとなっており、5階~9階が3層バルコニー構造の劇場部分。道内初となる多面舞台と2302席を有し、これまでは不可能だった規模のオペラ・バレエ・ミュージカルなどの舞台芸術に対応できる最新の装置を備えているほか、最上級の音響設備を生かした様々なジャンルのアーティストのコンサートなども開かれています。ホワイエの大きな窓越しには、さっぽろテレビ塔を真正面に望めるという贅沢なロケーション。
また3階には、200席程度の公演や練習室としても利用できる「クリエイティブスタジオ」もあります。
■札幌文化芸術劇場 hitaru
場所 | 4階~9階 |
営業時間 | 公演により異なる |
■クリエイティブスタジオ
場所 | 3階 |
SCARTS…そこはアートが花開く場所
「札幌文化芸術交流センター SCARTS(スカーツ)」は、文化芸術イベントに関する情報提供からアート作家による展覧会や無料コンサートの実施、文化芸術を創作するためのスペースの貸し出しなど、様々な機能を有する施設です。
1階エントランスには、外国語対応のできるスタッフがいるインフォメーションがあり、その横のパブリックスペース(スカーツモール)では、作品展示や、作家の手による雑貨小物を紹介・販売するイベントなどが行われていることも多いので、気軽に訪れることができます。また、ミニコンサートや講演会利用、展示ができるスペース(スカーツコート、スカーツスタジオ)、講座や各種打ち合わせの場として利用可能なスペース(スカーツミーティングルームなど)もあり、事前予約で誰でも使用できます。
■札幌文化芸術交流センター SCARTS
場所 | 1階、2階 |
電話 | 011-271-1955(平日9時~17時) |
予約してゆっくり利用したいライブラリー「札幌市図書・情報館」
オシャレなペンダントライトや木目のやさしい風合いが素敵な家具、従来の図書館のイメージを覆す「札幌市図書・情報館」はいつでもすべての本が読めるよう貸し出しを行わない図書館。コンセプト「はたらくをらくにする」を生かすため、小説や絵本などはなく、仕事に役立つ・暮らしを助ける・芸術に触れる、この3つのテーマで約4万冊の図書と600種類の雑誌、90種類の新聞があります。
館内にはあらゆるところにベンチやソファがあるので、その場で腰かけて読むことができます。ただし、人気スポットゆえ自由席が空いていないことも。予約席を活用してはいかがでしょうか。1階・2階ともドリンクを持ち込んでの読書ができます。※予約席の利用については要問い合わせ
■札幌市図書・情報館
場所 | 1階、2階 |
開館時間 | 平日9時~21時、土曜・日曜・祝日10時~18時 |
休館日 | 第2・第4水曜日、年末年始 |
電話 | 011-208-1113 |
館内のアートにも注目したい
館内には眺めているだけでも楽しいアート作品、「凹みスタディ─札幌のかたちを巡る2018─」が展示されています。3つの作品から構成されていますが、写真は吹き抜けのオブジェ「札幌の凹みスタディ」。札幌の市街地の航空写真から見えてきた「札幌のかたち」を切り出し、それを河川の流れなどで51個に分けた全パーツを蝶番でつなぎ、折りたたみながら造形した作品で、実際のまちの大きさの1/3300サイズでつくられています。
バリアフリー、託児所などの設備も充実
hitaruには車椅子専用席が設けられているほか、館内用車イスの貸し出しを行っています。また、札幌市民交流プラザ内には車イス利用可能な多目的トイレやエレベーターも。公演によってオープン状況が異なりますが、子ども連れでもゆっくりと鑑賞できるよう託児サービス(有料、要事前予約)や、館内2階には浄水給湯器を備えた授乳室とおむつ替えスペースがありますよ。このほか、100円返却式のコインロッカー、館内無料Wi-Fiサービスといった一般利用者向けの設備なども充実。
札幌のコーヒーブランド、MORIHICO.が手がける飲食店
地元・札幌にファンの多いコーヒーブランド「MORIHICO.」。市内にコンセプトの異なる店舗が数店ありますが、この札幌市民交流プラザにも同店が手掛ける店舗が2店入っています。
1階にある「MORIHICO.藝術劇場」は、自社焙煎コーヒーをハンドドリップで楽しめるカフェです。同社のパティスリー「マリピエール」で作られたスイーツや店舗で作る軽食も扱っており、ゆったりとしたソファに腰掛けてくつろぎの時間を過ごすことができます。店内には隣接する札幌市図書・情報館の本が並ぶほか、テイクアウトカップでコーヒーを図書・情報館内に持ち込むことも可能です。
2階にはMORIHICO. 初の本格レストラン「DAFNE」があります。店名のダフネは、hitaruのオープンに合わせてオペラの作品から名付けられました。高さ10メートルの天井が劇場のような雰囲気を醸し、一歩足を踏み入れると非日常の空間が広がります。ここでは、フレンチをベースとしたジャンルにとらわれない料理を味わうことができ、北海道産食材も随所に使用。カフェで培ったノウハウとともに、贅沢で上質なランチ・ディナーを楽しめますよ。
■MORIHICO.藝術劇場
場所 | 1階 |
営業時間 | 平日8時~22時(Lo.21時30分)、土曜・日曜・祝日9時~22時(Lo.21時30分) |
定休日 | 年始 |
電話 | 011-590-6540 |
■レストラン「DAFNE」
場所 | 2階 |
営業時間 | 11時~22時(Lo./フード21時、ドリンク21時30分) |
定休日 | 不定 |
電話 | 011-211-0813 |
2つのアクセス
「札幌市民交流プラザ」へ向かうには、地上と地下利用の2つのアクセスがあります。地下から向かう場合には、地下鉄大通駅から西2丁目地下歩道を進むと、同プラザに直結しているので便利です。