札幌の日本酒「千歳鶴」
地産地消をモットーに「千歳鶴」などの酒造りを行う日本清酒株式会社。明治5年創業の札幌唯一の酒蔵の魅力をご紹介します。
千歳鶴の歴史や酒造りのこだわりはもちろん、ここだけの限定品など見どころもいっぱい。
千歳鶴の歴史とこれから
「千歳鶴」を造る日本清酒株式会社は、創業150周年。前身である柴田酒造店が1872年(明治5年)に札幌で初めての酒造りに挑んだことが歴史のはじまりです。当時製造していたにごり酒が開拓使の役人の間で評判となり、数年後には清酒造りをはじめ、北海道の酒造業の先駆者と称される存在になりました。
その後も品質にこだわり、発展を続け昭和3年には銘柄を「千歳鶴」としています。さらりとした飲み口と切れの良さ、芯のしっかりとした「千歳鶴」は、札幌の地酒として、広く知られるブランドとなり、全国新酒鑑評会で14年連続金賞に輝くなど、全国でも評価されています。
確かな技術力と地元に
根ざした酒造り
創業以来、地産地消をモットーにした酒造りを行っていることも魅力。ミネラルを豊富に含んだ豊平川の伏流水と北海道の酒米を積極的に使い、培ってきた技術力を生かすことで、おいしい「千歳鶴」ができあがります。
日本酒は、その年によって味わいのトレンドが変わることから、その年の趣向に合わせた酒造りを行うことも重要なポイント。
長年培った技術でニーズに合った地酒を誕生させていることが長年愛されている理由です。
新蔵の誕生にも注目
2022年6月に、秋元札幌市長にご参加いただき地鎮祭が行われ、2023年3月に新蔵が竣工しました。新蔵では、伝統を守りつつ純米大吟醸酒や純米酒などの品質の高い特定名称酒を厳選して生産しております。新しい蔵で造られた商品を是非皆様に味わって欲しいです。
初の女性杜氏・
市澤智子さんのこだわり
日本清酒株式会社で創業以来初めての女性杜氏を務める市澤智子さん。
仕込みはもちろん、その前の段階にこだわることも重要で体制作りや醸造のアイディアをきちんとまとめることが良い醸造をするために大切なのだそう。
また、世の中のニーズと「千歳鶴」の方向性を考えながら設計を行うこともポイント。長い歴史の中で、培ってきた大切なものを残しつつ、どう進化をさせるのかを考える、市澤さんのこれからの酒造りにも注目していきたい。
「千歳鶴酒ミュージアム」で地酒の世界を
知り、楽しむ
館内では酒造りの文化を知ることができるコーナーや貴重な醸造記録なども展示されています。地酒を仕込む工程がミニチュアで再現されているので、ぜひチェックしてみて。
ここでしか購入できない限定品を
チェック
『千歳鶴酒ミュージアム』内には、販売コーナーがあり、「千歳鶴」をはじめ人気の「吉翔」のほか、ここでしか購入できない蔵元限定酒も販売されています。
北海道産酒造好適米を100%使った「千歳鶴 蔵元限定酒」は、純米大吟醸と純米吟醸、特別純米、純米の4種類。丁寧に作られた蔵酒は、芳醇でまろやかな味わいが特徴。
北海道産酒造好適米きたしずくを100%使った「酒ミュージアム限定 純米吟醸 生酒」にも注目を。その場で瓶詰めにしてくれる生酒は、ここでしか購入できない美味しい日本酒。フレッシュフルーツを思わせる吟醸香と柔らかでふくよかな味わいが広がる一杯にファンが多いのも納得です。ここだけの限定酒をぜひチェックしてみて。
酒粕ソフトクリームの芳醇な
味わいを楽しむ
館内では、酒粕と北海道産牛乳を使用したソフトクリームも販売されています。甘さ控えめで酒粕の風味をしっかりと感じるソフトクリームはぜひ味わってほしいメニュー。アルコールが入っていないので子どもやドライバーでも楽しめますよ。
札幌の地酒を知り、蔵元だけの限定酒を購入できる『千歳鶴酒ミュージアム』にぜひ足を運んでみて。