【ローカルグルメ特集】元祖ちくわパンのベーカリーで、いつでも新鮮なワクワクを!焼きたてパン屋・どんぐり

テレビでも紹介されるなど、ご当地グルメとして有名などんぐりの「ちくわパン」。ちくわパンを始めとした種類豊富なパン、お惣菜にスイーツと、どんぐりの商品はバラエティ豊か。実はこれらの商品の裏側には、お客さまへの深い愛がありました。今回はちくわパン誕生秘話のほか、どんぐりのユニークさと楽しみ方を紹介していきます。

パンのなかに、なぜちくわ?
ヒット商品のヒントはお客さまの声。

「どんぐりと言えば、ちくわパン」地元の人がそう口を揃えるちくわパンは、お店を代表する商品です。毎日の生産数は、ちくわパンを取り扱う9店舗で計2500個ほど。イベントなどがあった日は売り上げも多く、過去最高記録は大通店の1日約800個とのこと!

地元はもちろん、観光で訪れる人にも、根強い人気を持つちくわパンの誕生は1985年頃。どんぐりが創業してまもない頃にさかのぼります。
きっかけは、創業者の一人である野尻好子さんとお客さまの他愛ない会話のなかの一言でした。「お弁当のおかずって、パンにあうんじゃない?」そこから、この声を商品化するための研究がスタート。
お弁当のおかず=ちくわ。ちくわと言えば、きゅうり?チーズ?といろいろ試してみた結果、ツナサラダが一番ぴったり!となり、のちの看板商品となるちくわパンが誕生したのです。

現在、ちくわパンは札幌市中心部にある大通店のほか、どんぐり各店(森林工房除く)で取り扱っており、手に入りやすいのもうれしい限りです。

パンは各店舗でつくるから、オリジナル商品もいろいろ!

どんぐりのパンは、各店舗で毎日手づくり。オリジナル商品の開発も、それぞれで行っています。お客さまからアイデアを募集したり、若手からベテランまで自由にアイデア出しをしたり。店長とスタッフが、自分のお店ではどんな商品を出したらいいか、じっくり話し合いながら開発を進めています。店舗オリジナルからグランドメニューになるパンも多く、人気のベーコンエッグパンもその一つ。

最近では、大通店の若手スタッフが季節を取り入れて考えたさつまスティックが、1日300個を売り上げる大ヒット!

観光スポット巡りと併せてどんぐり各店を巡り、オリジナル商品を楽しむのもおすすめです。

どんぐりの人気NO.2は
なんと、あの北海道名物!?

パンも、パン以外のメニューも豊富なのがどんぐりの魅力。最近の人気商品を聞いてみると、1位は予想通りのちくわパン。そして2位は意外や意外!北海道のソウルフード、「ザンギ」を串に刺したザンギ串だというのです。「以前はふつうに販売していたんですが、ある時、串に刺してみたんです。そうしたら、今やちくわパンに次ぐ人気商品となりました。串に刺すことで食べやすくなって、人気が出たのかもしれませんね」

ちなみに3位はミニクロワッサン、4位は野菜サラダ、5位はカレーパン。1~5位で一食の献立ができそうなラインナップです。そして、パンと同じく惣菜などもすべて手づくり。「レシピは基本、おうちのものを参考にしています。創業者で、ちくわパン生みの親の好子さんは料理が好きな方で、食べたものを自分で再現するのがとても上手なんです。それもあって、まずはおうちの味を再現してみるという考えが、どんぐりの根底にあるのかもしれませんね」

また、どんぐりではトレイの上のパンを焼きたてと取り替えてくれたり、リクエストしたらクロワッサンにホイップクリームを乗せてくれたりと、ホスピタリティの高さもうれしいところ。そんなところも、地元から親しまれる理由なのかもしれません。

パン屋さんのおむすび屋さんにも、ワクワクがいっぱい!

大通店のお隣には、どんぐりのおむすび屋さんが営業中。パン屋さんが、なぜおむすび屋さんを? その真相を伺ったところ、「おむすび店の現店長がある日、どんぐりで大切なことはできたてで、お客さまにワクワクを楽しんでもらうことですよね?それって、パンじゃなくてはいけないんですか?と社長に提案したことから始まりました。そこからいろいろ話し合い、おむすび屋さんにたどり着いたんです」

ちくわパンの具材がおむすびで食べられるのはもちろん、今までに登場した具材も、アジフライにベーコンエッグ、エビとほうれん草など、パンに負けずユニークでわんぱくなものばかり。サイズもこれまたわんぱくで、思いっきり頬張りたくなる大きさ。暖かな日は大通公園を観光がてら、おむすび片手にランチもおすすめです。もちろん、ちくわパンも一緒にどうぞ。

昔も今も大切にしてきたのは、おうちの料理が持つ温かさ。

どんぐりの始まりは、札幌市中央区の円山エリアにあった一軒の喫茶店。その名も「珈琲舎どんぐり」です。店名は、お店の前にあったどんぐりの木にちなんで。当時のメニューも、カレーライスなど家庭的なものがメインでした。

1983年、札幌市豊平区にかつて存在した美園市場の一角で、パン屋さんとしてのどんぐりをオープン。ここで、お弁当のおかずをヒントにしたちくわパンが生まれるなど、喫茶店時代から大切にしていた「おうち料理のぬくもり」は今も脈々と受け継がれています。

おうちのごはんのような安心感、できたての温かさ、そして、選べる楽しみ、いくたびに新しい商品と出会える場であることをどんぐりでは大切にしています。「観光で訪れる方にまず食べてほしいのは、やっぱりちくわパン。どんぐりはそれぞれのお店で、毎日150種ほどのパンが売られています。こんなに種類豊富なベーカリーって、珍しいと思うんですよね。どれにしようか、ワクワクしながら悩んでほしいです」

これからもユニークで、ちょっと懐かしくて、なんだかホッとするパンで、地元の人を、観光で訪れる人を、何度でも楽しませてくれそうです。

どんぐり店舗一覧

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